こんばんは、ベーシストのドウノです。
今日はセッションとは少し関係のないベースの話。
良いベースとは~っていう議論
良いベースとはいったい何か。
しばしばと話題になるこのテーマですが、今日Twitterを見ていて久しぶりに「良いベース」や「悪いベース」といった内容が話題に挙がっていたので筆をとってみました。
実は僕は恥ずかしながら過去に30本以上ベースを所有した経験がありまして…この経験をもとに現在考えていることについて記します。
まず、僕はベースという楽器を選ぶにあたって良し悪しを決めることは非常に難しいことだと考えています。
その理由については以下の通りです。
楽器には複数の評価軸が存在する
なんだか難しい言葉を使わざるを得なかったのですが、僕は楽器を評価するにあたってはポイントとなる評価軸が複数あると考えています。
私の考えのもとで大きく分類するなら
- 見た目
- 音色
- 品質
- 価格
と考えています。
まぁ価格のことは言わずもがなとしてそれ以外の観点について個人的な見解をまとめてみます。
見た目がカッコいいベースは最強
まず1点目の評価軸には「見た目」を置いています。
自分が初心者だった頃。ベースの音の違いなんて何も分からなかった自分がカッコいいと思った楽器はサンバーストのベースでした。紆余曲折あってサンバーストのジャズベースを買った日は小躍りで家に帰り、うっとりと眺めたものです。
「カッコいい」そう思えることは楽器を持つ上で最大のモチベーションになりえます。見ていて格好いい、弾いてる自分がカッコいい。そう思えるだけで練習するなんて気無しに触ったり練習したくなります。
加えて見た目の話は音楽をやっている、やっていないに関わらず誰にでも”分かる”ポイントです。プレイヤーにとってはここも非常に大切な点です。
カッコいい音色には惹き込まれる
2点目の評価軸には「音色」を置きました。
アンプから出す音に対して魅力を感じられるかどうかも、もちろん非常に大きなポイントです。
特に近年は価格の高い安いに関わらずアクティブ回路(≒プリアンプ回路)を搭載したりして特徴のある音色のベースも増えています。
具体的に名前を出すと
- 国産:AtelierZ
- 国産:Sugi
- ドイツ産:Warwick
などなど
等のメーカーはその楽器の持つ音色が非常に特徴的で多くのユーザーに人気のメーカーです。
その一方では、こうした近代的な音色ではなく、昭和の時代から存在する音色を好き好んで楽器を選ばれる方もいらっしゃいます。近年ではヴィンテージ系とか呼ばれる楽器もこのタイプにあてはまります。
あまりに特徴的な音色をもつ楽器だとジャンルを選んでしまうという欠点もありますし、何にでも対応できる音色だと人によっては面白みに欠けると考えるかもしれません。何をとるかは非常に悩ましいところです。
確かな品質による安心感
3点目の評価には「品質」を考えています。
ひとえに品質といってもこの中にも色々な要素を考えられます。僕の場合は。
- 演奏性
- トラブルの有無
この2点を考えます。
まず1点目には演奏性を考えます。
- そのベースがどれだけ弾きやすいか
- 各弦の音量やテンションのバランスが良いか
- 全体でほどよいバランスが保たれているか
など様々な要素を複合して考えます。
ざっくり言うとそのベースが”どれだけ使いやすいか”をポイントにしています。
そして2点目にはトラブルの有無を考えます。
例えば
- ネックのバリ取りが甘くないか
- 精度の低い部品が使われていないか
- ノイズが乗りやすくないか
- ネックコンディションは安定しているか
などです。
特に日本は島国であるため、湿度の増減が非常に激しい環境にあります。
これはベースにとっては非常に深刻な問題で、湿度によってネックの反りを引き起こすことに繋がります。
特に海外で製作されて日本に持ち込まれた楽器の中にはネックの状態が安定せずに日々調整を繰り返す必要があるものもあります。
それに対して日本で製作された楽器は比較的ネックの状態が安定している楽器が多いような気がします。
※もちろん個体差や環境差があるのですべての事象に当てはまるものではありません。
どのベースを選ぶのが正解なのか
ここまでを読んで「じゃあいったいどのベースを選ぶのが正解なのか…」と思われる方もいらっしゃるでしょう。
僕は「複数の評価軸の中から好みのバランスを探る」ことが大切だと考えています。
例えば、見た目が良ければどんな音でも気にしないという方もいるでしょう。また、品質さえ良ければどんな見た目でも気にしないという方もいるでしょう。
場合によってはある程度の音色・ある程度の品質といった好みも出てくるでしょう。そうした場合はこうした評価のポイントがあることを理解して落としどころを探るのが良いでしょう。
楽器製作者にリスペクトは持つべき
本題からは少しそれますが、僕は楽器製作者に対しては強くリスペクトを持つべきだと考えています。
私たちがいかに楽器が好きで弾き込もうとも、楽器を製作している人以上の愛情や経験や知識を持っていることは少ないのではないでしょうか。
僕自身もある程度の経験をしてからは知ったような口を叩いたこともありました。
しかし今では楽器を製作されている方はやはり凄い技術や思いを持って製作されていると感じます。
ベースを選ぶには…まとめ
私たちがベースを選ぶ際に大きく影響してくるのはあくまで”好み”です。
特に音色についてはその傾向がもの凄く顕著な状態にあります。良し悪しという考え方をするならば「品質」の観点では評価できるかもしれませんが、それ以外の観点は人によって評価がマチマチです。
自分が胸を張って好きといえるベースならば何を弾いていても問題ありません。
それを他人がとやかく言ったところで、その人の好みに合致しなかっただけの話です。
皆が好きな楽器を楽しく楽器を演奏出来ればそれでいいのではないでしょうか。
こんな記事も書きました
以下に2本目のベースを選ぶならという記事を書きました。
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