こんにちは、ベーシストのドウノです。
今日は僕の所有している機材の中から、ヴィンテージフェンダーのジャズベの紹介をします。
Fender Jazz Bassへの憧れ
2017年の夏に大阪府の楽器屋さんで発見したFender社製のJazz Bassです。
ギタリストやベーシストにとっては、原点であり王道であるFender。
最終的にはFenderを持つようになるという噂を聞くものの、実際にその良さについてはなかなか理解できずにいました。
あこがれはあるものの、購入に一歩踏み出すような気持ちになるフェンダーには出会ったことがありませんでした。
2010年代のベース事情
2019年現在では日本国内外の様々なメーカーで良質なベースが次々と生産されています。
例えば、ディバイザー社のブランドのひとつであるBacchus(バッカス)は安価ながら非常に素晴らしい製品です。改めてご紹介することも無いほどに有名なブランドですが、バッカスは日本国内の長野県にあるメーカーです。
メーカーの中でも高価格帯のものは日本国内で、低価格帯のものは海外にて製造されています。いずれの製品を見てもコストパフォーマンスに非常に優れた製品を提供しています。
他にも、国内のYAMAHAや海外のSire(サイアー)などのメーカーでも5万円前後の低価格ながらも20万円台の楽器に近しいレベルの音が出る楽器が多数製造されています。
正直にこういう良い楽器を目にすると、敢えてFenderを選ぶ理由はありませんでした。
69年ヴィンテージFenderの魅力
そうしてFenderを選ぶ理由を見つけられずにいた中で、冒頭に書いたFender Jazz Bassと出会いました。このFenderはそれまでに出会ったFenderの個体とは異なっていました。
さまざまな違いがあるとは思いますが、私が強く感じている魅力は低音の豊かさです。
低音が豊かとひと言にいっても、アクティブ回路で増幅したような低音ではない自然な出音です。言うなれば基音が太く出ているという印象です。
そのため、アンプを選ぶことなくAmpegをはじめとしたどのアンプであっても自然で十分な低音が再生されます。
さらにもう一点特徴をあげると音が非常に柔らかい。
これはアンプから再生される出音のみではなく楽器の生音からして柔らかい音がするため、木材や作りが要因になっているのだと思います。
その柔らかさ故に普段以上に粘ったフレーズを狙って演奏することも出来ます。もちろん低音から高音までバランスよく出力されるため歯切れの良い演奏も出来ますが、粘ったニュアンスを出したときにその良さを顕著に感じます。
69年ヴィンテージFenderの魅力
音の柔らかさ・音の粘りを魅力としてあげましたが、弱点もそこにかかわってきます。
この楽器の弱点はネックの弱さです。
聞くところによると、1969年製のジャズベースはそれ以前の年代のものに比べてネック材に柔らかいメイプルが使用されているようです。そのため、ネックも弦の張力に対して弱く、季節や環境の変化にはよく注意してあげることが必要です。
実は僕が所有するこの個体も一度ネックの限界を迎えています。前のオーナーが所有していた10年前にトラスロッドの限界を迎え、ネックの調整が不可能になってしまっています。その後、一大決心によりトラスロッドの交換が実施されています。そのため、トラスロッド・指板が新しいものに変わっておりオリジナル性は失われています。
所有する際には弦を緩めるなど気を付けてあげることが必要です。
ギャラリー