こんにちは、ベーシストのドウノです。
今日紹介する楽曲は、Herbie Hancockの「Chameleon(カメレオン)」です。
「Herbie Hancock(ハービー・ハンコック)」聞き覚えのある名前ですね。
前回紹介したWatermelon Manの作曲者と同じ方です。というわけで再掲。
Herbie Hancockについて(再掲)
Herbie Hancock(ハービー・ハンコック)氏はアメリカはシカゴ出身のジャズピアニストです。
紹介記事を書いている2018年10月現在で78歳。1960年にプロとしてデビューした後、現在まで世界の第一線で活躍しているミュージシャンです。
ジャムセッションでもWatermelon Manをはじめ、Cantaloupe Island、Dolphin Danceなど数々の楽曲が定番曲として演奏されています。
ジャムセッションの4C
セッションの現場では「4C(よんシー)」なんて呼ばれる括りが存在します。何を意味する言葉かというとセッションでよく扱う定番曲4曲を意味しています。
その4曲は以下
- Cissy Strut / Meters
- Chameleon / Herbie Hancock
- The Chicken / Pee Wee Ellis
- Cantaloupe Island / Herbie Hancock
です。過去に紹介した「Cissy Strut」もこの中に含まれています。ファンク系のセッションであればどこに行っても超頻出曲なので覚えておくと良いと思います。
Chameleonについて
Chameleonの譜面はこんな感じです。
この曲は主にキー=Bmで演奏されます。
イントロ
この曲を演奏する場合には、ベースから始めることが大半を占めます。
ベースの演奏する半音ずつ上昇していく特長的なフレーズがこの曲のキモになっていますのでしっかりとマネしちゃいましょう。
この Bm7 – E7 の2小節を何回か繰り返します。大体8小節前後くらいになりますが、雰囲気や演奏のテンション次第で前後します。
ギター・サックス・鍵盤などの上物楽器の合図で次のテーマに進行します。
テーマ
管楽器・鍵盤・ギターなどの楽器でテーマを取ります。
大きく Aメロ→Bメロ→キメ と3つのブロックで構成されています。
Bメロでよく起こる事故
この曲はBメロでもよく事故が起こります。
Bメロは4小節を1セットとして2-3回繰り返しを行います(※1)。この直後にはBメロのテーマと同じフレーズを全パートユニゾンで演奏します。
この際にはドラマーも同じリズムでキメを演奏するのですが、Bメロ演奏中にこのリズムで叩いてしまうケースがよくあります。これを一緒に演奏しているプレイヤーが聞くと「もうキメに入っちゃった?」と不安になり今何小節目を演奏しているのか分からなくなります。
不慮の事故を避けるためにも慣れるまではキメ以外でこのフレーズを叩くのは避けましょう!
※1 原曲では3回。セッションの場で演奏する際には2回繰り返す場面が多いです。
キメ
このキメでもよく事故が起こります。事故が起こる理由はそのサイズにあります。
このキメが終わってから元のフレーズに戻る際には、「1.2.3.4、1.2.3.ダーダーダーダッ」・・・とベースを弾きたくなります。
ですが、譜面を確認すると、キメのフレーズの末尾が2小節目の途中で終わっていることが分かります。
そのため
(誤)「1.2.3.4、1.2.3.ダーダーダーダッ」
(正)「3.4、1.2.3.4、1.2.3.ダーダーダーダッ」
と演奏します。
ソロ
ソロ部は「Bm7 – E7 – Bm7 – E7」の4小節をひと括りとして演奏します。
オープンやXtime(エックスタイム)と呼ばれる形式で4小節×n回演奏します。
何回演奏するかは演奏者の裁量に任されるため、あまり長くなり過ぎないように注意しましょう。
また、ソロを弾きなれていないケースでは終わりたいけれど、どうして終わって良いか分からない。という場面もよく見られます。
こうした場合には、演奏するフレーズのみではなく、「声を出す・手を上げる」、といった行動でソロが終わることを伝えることも出来ます。
多少不恰好になっても全然問題ないので、次のソリスト(ソロを弾く人)のためにも自分のソロが終わることを周りに伝えてあげましょう。
Chameleonのソロ部では、ソリストが代わるたびにキメを挟む場面が多く見られます。
ソロ(4小節×n回) → キメ → ソロ(4小節×n回) → キメ・・・
と演奏が続いていくので意識しておきましょう。
アウトロ
最後の方のソロ → キメ が終わった後にはテーマに戻ります。
テーマ(Aメロ・Bメロ・キメ)を2回繰り返して終わります。
2回目のキメの最後の音を伸ばして盛り上げて終わるというのがよく見られる終わり方です。
まとめ
コードが2種類しか出てこないため非常に取り掛かりやすいChameleonですが、その一方で事故になりやすい要素がたくさんある楽曲です。
特に関西圏では関東に比べてよく演奏される傾向にある楽曲です。注意点を押さえて楽しく演奏しましょう!
Chameleonの解説は以上になります。
質問などありましたらお気軽にご連絡ください。
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Chameleonを初めて演奏する方!是非参考にしてみてください!
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